ネットワークとは,プラットフォームの存在をなくすことを忘れずに進展してきた。それは,この世界の思想のひとつだ。だが,大きな力を持つ一企業が,その思想を持たずにいる。それは,忌むべきことであり,明確に非難していい問題である。
ネットスケープ社の過去数年にわたるマックユーザーの扱い方は怒りをおぼえるものだ。JAVAに関するセキュリティーホールを生み,そのJAVAもバージョンが古い。OS上のインターネットの設定も取り入れない。ネットスケープ6もマイクロソフト社のインターネット・エクスプローラーには到底かなわない。
なら,IEを使えばよい(簡単に云ってしまうが)。別に他の選択肢がないわけでもなく,iCabだってオペラだって選択肢となろう。で,私はこの記事とは正反対の結論を持っている。いや,もちろんマック版のネットスケープは,粗雑さが感じられるものになった。だが,そんなのは小さな問題でしかない。
ネットワークソフトウェアを作るに値する者の条件をひとつ挙げよう。それば,(できる限り)「すべての」プラットフォームに(できる限り)「同等の」製品を供給できる者だ。ネットスケープは当然そうだし,個人情報の取り扱いでへまをやらかしているような企業であっても,そんなことは心得ている。個々のプラットフォームに最高のものを作っても,なんの意味もない。それどころか,たったひとつのプラットフォームでしか使えない機能を持っている,「出来損ない」をつくり続けている企業は軽蔑に値する。ネットワークに近い立場にいる人間であれば,そんなことは簡単に気付きそうなものだが,この記事の筆者は,単なる自己中心的なまっか〜ですかね,辟易します。
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